1. 事例概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施工分類 | 介護施設 |
| 物件所在地 | 富山県富山市 |
| 建物種別・用途 | デイサービス/サロンの複合施設 |
| 延床面積 | 460㎡ |
| 階数・構造 | 1階(平屋) |
| 完成時期 | 2020年4月 |
| サムネイル | 外観 |
※ 表札・車両ナンバー・施設利用者が写り込む写真・住所が特定される情報は掲載しておりません。
2. この事例の見どころ

デイサービスとサロンを一体運用する複合施設としての平屋新築案件です。最大の特徴は、デイサービスルームの運動スペースに丸柱を採用したこと。角のない丸い柱は、利用者さまが万一接触した際の安全に配慮した選択であり、空間の表情にもやわらかさをもたらします。室内プランでは廊下を設けず、デイサービススペースから直接各居室へ入れる動線を計画しました。さらに、サロン内に食事スペースを設け、デイサービスとの一体利用ができる構成としています。床レベルは全面フラットで統一してバリアフリー化を図り、デイサービス利用者さま・サロン来場者さまが、それぞれの目的で同じ建物を心地よく行き来できる、複合用途ならではの空間構成を実現した事例です。
3. 設計段階の課題と、発注者からのご要望
デイサービスとサロンという異なる用途を一体運用する複合施設として、利用者さまの安全・動線の効率性・空間としての一体感を、ひとつの建物計画にまとめる必要がありました。本プロジェクトでは以下のような方向性を共有しながら、新築計画を進めました。
- デイサービスとサロンを一体として利用できる施設構成にしたい
- 運動スペースの柱は接触時の安全性に配慮した形状にしたい
- 各居室へのアクセスを効率的かつバリアフリーな動線で実現したい
- サロンに食事スペースを設け、デイサービスとの連動を可能にしたい
4. ご提案と施工のこだわり
4-1. 運動スペースに丸柱を採用した安全面と機能面の配慮

デイサービスルームの運動スペースには丸柱を採用しました。一般的な角柱は、利用者さまが万一接触した際の衝撃が一点に集中しやすく、特に身体機能の低下したご高齢の方が運動を行う空間では配慮が必要となります。丸柱は角がないため接触時の衝撃が分散しやすく、運動を伴うスペースの安全面を建物の構造要素そのもので支える設計判断です。同時に、丸柱は空間の表情にやわらかさをもたらし、運動スペースが「機能的だが冷たくない」印象に仕上がります。安全面と機能面、空間表現を同時に整える選択として丸柱を採用しました。
4-2. 廊下を設けず、デイサービススペースから各居室へつなぐ動線

室内プランでは廊下を設けず、デイサービススペースから直接各居室へアクセスできる動線を計画しました。一般的な施設では廊下が動線の中心となりますが、廊下は単に「通るだけの空間」になりやすく、面積の効率と利用者さまの体験の双方で改善余地があります。本案件ではデイサービススペース自体が中心的な共用空間として機能し、そこから直接各居室に入れる構成とすることで、移動距離の短縮と利用者さまの孤立感の軽減を両立しました。デイサービスとして利用者さま同士が顔を合わせやすい空間運営にもつながる設計です。
4-3. サロンに食事スペースを設け、デイサービスと一体利用

施設内のサロンには食事スペースを設け、デイサービスとの一体利用ができる構成としました。サロンを来場者さまの交流や食事の場として活用しながら、デイサービス利用者さまにとっても食事・休憩の場として使える設計です。デイサービスとサロンという異なる用途を建物の中で物理的にも運営的にもつなぐことで、施設全体の用途が柔軟に運営できる仕組みとなります。地域に開かれたサロン機能と、福祉サービスとしてのデイサービス機能を一体で運営できる点が、本案件の複合施設としての強みです。
4-4. 床レベルを全面フラットにしたバリアフリー化

施設全体の床レベルは全面フラットに統一しました。デイサービスでは車椅子・歩行補助具を利用する方も多く、サロンでもご高齢の来場者さまが日常的に訪れます。施設の床面に段差があると、それぞれの利用者さまの移動・運営側の介助動作の双方に負担が生じます。全面フラット化によって、デイサービス・サロンのどちらの目的で訪れた方も、安全に建物内を行き来できる環境を整えました。複合施設ではフロアレベルの連続性が、空間としての一体感そのものにもつながります。
5. 主な素材・設備
| 部位 | 仕様 |
|---|---|
| 構造 | 1階建て(平屋)/新築 |
| 用途構成 | デイサービス/サロンの複合施設(食事スペースを介した一体利用) |
| 運動スペース | 丸柱を採用(安全面・機能面に配慮) |
| 動線計画 | 廊下を設けず、デイサービススペースから各居室へ直接アクセス |
| 床 | 全面フラット(段差なし) |
※ 詳細な素材・設備の追加情報はお預かり中のため、確認後に追記いたします。
6. 完成後の使われ方
- 接触時にやさしい運動スペース:丸柱が、運動を伴う空間における利用者さまの安全を建物の構造要素として支える。
- 無駄のない動線:廊下のないプランが、デイサービススペースを中心とした効率的な移動と、利用者さま同士の交流の機会を同時に生む。
- デイとサロンが連動する食事の場:サロン内の食事スペースが、デイサービス利用者さまと地域の来場者さまの双方に開かれた交流の核となる。
- 段差のない安全な床:全面フラットの設計が、車椅子・歩行補助具を使う方も含めた多様な利用者さまの行き来を支える。
- 複合用途を柔軟に運営できる建物:用途の異なる空間が一体としてつながる構成が、運営側の柔軟な使い方を可能にする。
※ 竣工写真は施工事例ギャラリーに掲載しています。
7. 発注者の声
現在、発注者さまからのコメントをお預かりしているところです。掲載許可をいただき次第、本セクションに追記いたします。
8. 富山県内でデイサービス・複合用途施設の新築をお考えの方へ
デイサービス施設の新築では、利用者さまの安全と日常の運営効率を両立する設計が欠かせません。とくにサロンや食事提供といった異なる用途を一体運用する複合施設では、用途間の動線・空間のつながり・運営の柔軟性を、建物計画の初期段階から組み立てる必要があります。柱の形状ひとつ、廊下の有無ひとつが、運営後の利用体験を大きく左右します。
中邑工務店は、富山県富山市八尾町を拠点に昭和45年(1970年)から法人建築・住宅・古民家再生を手がけてきました。本案件のようなデイサービス・サロンの複合施設をはじめ、有料老人ホーム・児童福祉施設・事務所・店舗・寮など多様な法人建築に対応しています。複数用途の組み合わせや、廊下レスといった既成プランにとらわれない設計、丸柱など現場ものづくりに踏み込んだ提案まで、運営方針に応じてご相談いただけます。
- 対応エリア:富山市を中心とした富山県内
- 対応領域:法人建築(介護施設・有料老人ホーム・児童福祉施設・サロン・事務所・店舗等)/古民家再生/注文住宅/リフォーム
事例スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施工分類 | 介護施設/新築 |
| 施工範囲 | 平屋(1階建て)の新築一式(複合用途構成・丸柱の運動スペース・廊下レス動線・バリアフリー床) |
| 建物種別・用途 | デイサービス/サロンの複合施設 |
| 延床面積 | 460㎡ |
| 階数・構造 | 1階(平屋) |
| 所在地 | 富山県富山市 |
| 完成時期 | 2020年4月 |
| 主要テーマ | 運動スペースの丸柱/廊下を設けない動線計画/サロン食事スペースとの一体利用/全面フラットなバリアフリー床 |
