1. 事例概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施工分類 | 介護施設(児童福祉施設) |
| 物件所在地 | 富山県富山市平岡 |
| 建物種別・用途 | 児童発達支援及び放課後等デイサービス事業所 |
| 延床面積 | 212㎡ |
| 階数・構造 | 1階(平屋) |
| 完成時期 | 2019年10月 |
| サムネイル | 外観 |
※ 表札・車両ナンバー・施設利用者(園児・お子さま)が写り込む写真・住所が特定される情報は掲載しておりません。
2. この事例の見どころ

児童発達支援および放課後等デイサービス事業所としての新築案件です。最大の特徴は、キッチンに設けた棚を大工が現場で造作した可動式家具として仕上げたこと。キャスター付きの構造により、食事提供の場面に応じて棚そのものを動かせるため、配膳・後片付け・人員配置に合わせた柔軟な運用が可能となります。建物形状はL型とし、運動スペースを建物の裏側に計画することで、お子さまのセキュリティとプライバシーを建物の配置段階から守る設計としました。室内はFL(フロアレベル)を全面フラットに揃え、廊下の有効寸法は1.7mを確保することで車椅子の回転にも対応。消防法対応を踏まえた、平屋ならではの動線の取りやすさを活かした事例です。
3. 設計段階の課題と、発注者からのご要望
児童発達支援および放課後等デイサービス事業所として、お子さまの日常を支える空間と、職員が運営しやすい仕組みを一体的に整える必要がありました。本プロジェクトでは以下のような方向性を共有しながら、新築計画を進めました。
- お子さまの安全とプライバシーに配慮した建物形状・配置計画にしたい
- 食事提供の運営に応じて柔軟に動かせるキッチン周りの家具を取り入れたい
- 車椅子利用にも対応するバリアフリー動線を確保したい
- 消防法に適合した施設として運営できる設計にしたい
4. ご提案と施工のこだわり
4-1. 大工がつくるキャスター付きの可動式家具で食事提供を支える

キッチン周りの棚は、大工が現場で造作したキャスター付きの可動式家具として仕上げました。市販の据え置き家具とは異なり、棚そのものを動かせる構造のため、配膳の動線・人員の立ち位置・利用人数の変動に応じて柔軟にレイアウトを変更できます。福祉施設の食事提供は、その日の利用児童数や活動内容によって運営の形が変わる場面が少なくありません。家具を「動かせる仕組み」として設計しておくことで、運営側がその日の状況に合わせて空間を整えられる柔軟性を生みます。大工の手による造作家具は、施設の運用に合わせて寸法・仕様を細かく調整できる点が大きな利点です。
4-2. L型配置と建物裏の運動スペースでセキュリティとプライバシーを守る

建物はL型に配置し、運動スペースを建物の裏側に計画しました。道路や前面に向いた位置に屋外スペースを設けると、外部からの視線や交通動線がお子さまの活動領域と近接しやすくなります。建物本体を遮蔽として活用し、運動スペースを敷地の奥に引き込むことで、外部からの視認性を抑えながらお子さまの活動を守る配置としました。福祉施設では「建物形状そのものが守りの仕組みになる」ことが、運営後の安心感に直結します。
4-3. FL全面フラット+廊下有効1.7mで車椅子に対応

室内はFL(フロアレベル)を全面フラットに統一しました。発達支援を必要とするお子さまの中には、車椅子や歩行補助具を利用する方も含まれます。段差のない連続した床面は、転倒リスクを抑えるとともに、職員の介助動作にも余裕を生みます。あわせて、廊下の有効寸法を1.7mとして、車椅子がその場で回転できる動線を確保しました。介護・福祉施設の廊下では、有効寸法ひとつが日常の介助負担に直結するため、用途と利用者層に応じた寸法計画が運営の質を支えます。
4-4. 消防法対応を踏まえた平屋施設の計画
施設は消防法対応を踏まえて設計しました。福祉施設は所管法令に基づく避難計画・防火区画・設備要件が定められており、企画段階から法令対応を計画に組み込むことが、運営開始時の認可・運用を円滑にします。本案件は1階建ての平屋構成であり、階段やEVを介さず単一フロアで避難・移動が完結する点も、安全性の観点で平屋ならではの利点となります。
5. 主な素材・設備
| 部位 | 仕様 |
|---|---|
| 構造 | 1階建て(平屋)/新築 |
| 建物形状 | L型配置/運動スペースを建物裏側に計画 |
| キッチン家具 | 大工が現場で造作したキャスター付き可動式の棚 |
| 床 | FL全面フラット(段差なし) |
| 廊下 | 有効寸法1.7m(車椅子の回転に対応) |
| 法令対応 | 消防法対応 |
※ 詳細な素材・設備の追加情報はお預かり中のため、確認後に追記いたします。
6. 完成後の使われ方


- その日の運営に合わせて変えられるキッチン:キャスター付き可動式の造作家具が、食事提供の動線・配膳・人員配置を柔軟に支える。
- 守られた屋外活動空間:L型建物の裏側に計画された運動スペースが、外部からの視線とお子さまの活動エリアを物理的に分ける。
- 転倒リスクを抑える床:FL全面フラットの設計が、車椅子・歩行補助具を使うお子さまの日常動作と介助動作の双方を支える。
- 車椅子の回転に対応する廊下:有効寸法1.7mの廊下が、すれ違いや方向転換に必要な余白を生む。
- 平屋ならではの動線の取りやすさ:単一フロアで避難・移動が完結する構成が、運営後の安全管理を支える基盤となる。
※ 竣工写真は施工事例ギャラリーに掲載しています。
7. 発注者の声
現在、発注者さまからのコメントをお預かりしているところです。掲載許可をいただき次第、本セクションに追記いたします。
8. 富山県内で児童福祉施設・福祉施設の新築をお考えの方へ
児童発達支援や放課後等デイサービスといった福祉施設の新築では、お子さまの日常を守る空間設計と、職員が運営しやすい仕組みを建物そのものに組み込む計画が求められます。本案件のように、建物形状で外部の視線をコントロールしたり、現場の大工が運営に合わせた可動式家具を造作したりといった工夫は、施工現場とつながる工務店ならではの提案です。
中邑工務店は、富山県富山市八尾町を拠点に昭和45年(1970年)から法人建築・住宅・古民家再生を手がけてきました。本案件のような児童福祉施設の新築をはじめ、介護施設・事務所・店舗・寮など多様な法人建築に対応しています。配置計画・寸法計画・現場造作家具の設計まで、運営方針に応じてご相談いただけます。職人を抱える工務店だからこそできる、現場ものづくりを活かしたご提案をご用意します。
- 対応エリア:富山市を中心とした富山県内
- 対応領域:法人建築(児童福祉施設・介護施設・事務所・店舗・寮等)/古民家再生/注文住宅/リフォーム
事例スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施工分類 | 介護施設(児童福祉施設)/新築 |
| 施工範囲 | 平屋(1階建て)の新築一式(L型配置・可動式造作家具・バリアフリー動線) |
| 建物種別・用途 | 児童発達支援及び放課後等デイサービス事業所 |
| 延床面積 | 212㎡ |
| 階数・構造 | 1階(平屋) |
| 所在地 | 富山県富山市平岡 |
| 完成時期 | 2019年10月 |
| 法令対応 | 消防法対応 |
| 主要テーマ | 大工造作のキャスター付き可動式家具/L型配置と建物裏の運動スペース/FL全面フラット/廊下有効1.7m/平屋構成 |
